骨形態計測 _ イヌ |
この犬の標識剤投与間隔からお話しします。 今日が屠殺日としますと8日前に一回目の標識としてカルセインを投与します。 翌日から6日間あけて、二回目の標識としてテトラサイクリンを投与し、一日あけて骨を採取します。 標識は同じ時刻に投与します。 これを標識スケジュール01-06-01-01と言います。 |
レントゲン像です。 埋入直後→3か月後→6か月後です。 CPCの輪郭が徐々になくなり、吸収されている様子がわかります。 大腿骨遠位部を切断して非脱灰研磨標本を作製しました。 |
これは、6か月後です。黒い固まりがCPCです。その周囲は白い網目状の海綿骨が見られます。 濃い紫色に濃染しているのでは関節軟骨です。 CPCは一見、ただの黒い固まりのようにみえますが、実は新しく骨がたくさんできています。 |
ここから実際の組織について説明します。 まず自然光です。 中央に穴の開いた白くて丸い固まりが見えます。これが新しくできた骨です。ここには骨細胞が見られます。 周囲の黒い固まりは人工骨CPCです。 次にこの蛍光像です。 骨の内側から、二回目に投与した黄色のテトラサイクリン、その外側に一回目に投与したカルセインが見えます。 これを二重標識と言います。 次にこの偏光像です。 穴を同心円状にした層板が見えます。これより骨単位であることがわかります。 |
進化していく順に説明していきます。 これは、黒い固まりの一部を拡大したものです。 大部分は黒い固まりですが、一部の隙間に新生骨が見えます。 これを蛍光下で観察すると新生骨の淵に沿って標識が見えます。 偏光下で観察すると、新生骨に層板が見えます。 |