伊藤骨形態計測研究所



「マウス骨形態計測の実際と問題点、今後の課題」



● タイムマーカーの投与間隔

<<説明>>

タイムマーカーの投与間隔の例として、若齢マウスの場合について

7月25日に一回目として、テトラサイクリンを投与しますと、27日に今度はカルセインを投与します。そして、その翌々日の29日に、屠殺します。
この際、同じ時刻に投与することが重要です。これを、01-01-01-01の標識スケュールと言います。

 

● 計測内容(二次パラメーター)

<<説明>>

二次パラメーターとは、一次パラメーターをもとに、計算によって求められたdataです。 骨量、形成、吸収、石灰化の4つの側面から構成され、全部で43項目あります。計測が終了すると同時に、これらが一度に自動的に算出されます。



 

● マウスとヒトの比較

<<説明>>

偏光下、セメント線が平滑なSmoothed cement lineか、吸収が先行したことを示す、凹凸のScalloped cement lineかで識別されます。






 

● マウスとヒトの比較

<<説明>>

偏光下、セメント線が平滑なSmoothed cement lineか、吸収が先行したことを示す、凹凸のScalloped cement lineかで識別されます。








 

● マウスとヒトの比較

<<説明>>

マウスの破骨細胞は、細胞質の面積、核数ともに、ヒトの約1/2から1/3です。










 

● マウスとヒトの比較

<<説明>>

マウスの骨芽細胞は、細胞質の面積がヒト正常の約1/3で、代謝回転が非常に亢進しているヒトとほぼ同じ大きさです。








 

● マウスとヒトの比較

<<説明>>

マウスにおいても、層板が認められます。層板の走向から骨梁単位の区切りである、セメントラインが認識されます。

蛍光下マウスもヒトも2重標識が認められます。 ヒトにおいては、低石灰化の部分が認められますが、マウスでは認められません。ヒトでは二次性石灰化の割合が大きいことが推察されます。

 

● マウスとヒトの比較

<<説明>>

偏光下で見てみますと、マウスでも同心円状の層板が確認されます。



蛍光下、マウスにおいても、内膜面や 皮質骨内部で2重標識が認められます。